インバウンド

EIMONの楽苦我記

李英門のビジネス活動の記録です。

#83 🚃 崎陽軒のお弁当が開く、新たなインバウンドの扉

横浜を代表する崎陽軒シウマイ弁当が外国人観光客から注目を集めています。
駅弁は今や外国人観光客にとって、日本の食文化を体験できる貴重な機会となっています。
新幹線で旅行する外国人観光客の手には必ずといっていいほど駅弁が握られています。

崎陽軒のシュウマイ弁当

🌏 駅弁文化が魅了する外国人たち
外国人にとって駅弁が魅力的な理由は、それぞれの駅弁に日本の地域性や日本の四季が、さらに言えば日本の文化そのものが凝縮されているからです。
結局のところ、多くの外国人にとって駅弁が魅力的なのは、それぞれの駅弁に日本の地域性や日本の四季が、さらに言えば日本の文化そのものが凝縮されているからでしょう。


🍱 崎陽軒の「冷めてもおいしい」技術
崎陽軒シウマイ弁当が外国人から評価される理由の一つは、「冷めてもおいしい」技術にあります。
この技術には以下の工夫が込められています。


シウマイ弁当の「冷めてもおいしい」秘密3

1. ごはん:高温スチームで蒸すことにより粘り気UP、うまみを保つ
2. シウマイ:具材に「干帆立貝柱」使用 時間が経っても風味豊かに
3. 容器:経木の折(木製)で通気性・吸水性・殺菌作用

さらに、崎陽軒では販売エリアでパッケージに違いがあります。
東京・千葉・埼玉(東京工場)のシウマイ弁当はパッケージにスカイツリーのイラスト+"かけ紐なし"、神奈川・静岡(横浜工場)はパッケージに横浜本店のイラスト+"かけ紐が結んである"という細かな配慮がなされています。


🌸 インバウンド対応への積極的な取り組み

崎陽軒は早くからインバウンド市場に注目し、多様な取り組みを展開してきました。2019年8月23日より、ビーガン(完全菜食主義者)が安心して食べられる「野菜で作ったお弁当」の受注販売を開始しました。
これは海外からの観光客の中にベジタリアンの方も多く、より多くのお客様に崎陽軒のお弁当を知ってもらいたいという考えから開発されたものです。

崎陽軒は公式サイトで以下のように商品開発の背景を述べています。

今後、ますます、海外から日本への関心が高まる中、横浜を知ってもらい、その名物の食べ物ならびに日本の駅弁文化を少しでも知ってもらえるよう、崎陽軒は努力を続けてまいります。

🇹🇼 台湾進出という大きな挑戦
2020年8月、崎陽軒は海外1号店を台湾の台北駅にオープンさせました。
これは創業112年となる老舗初の海外進出プロジェクトでした。

台湾を選んだ理由について、同社は「弁当の文化があり日本の駅弁文化を理解していただけるのでないかと考えた」と説明しています。
台湾版のシウマイ弁当は、現地の食文化に合わせて大幅な改良が加えられました。
台湾人は温かい料理を好むため、シウマイとご飯を温かい状態で提供し、基本のおかずは同じですが、現地の好みに合わせて濃い味の鮪(まぐろ)の漬け焼は入れず、ご飯とシウマイの量を減らし日本版より小ぶりにしました。

台湾の台北駅での展開は好調で、開店初日には大行列となり、食べた人からも「シウマイの風味がとても良い」「日本でも買ったことがあるので、親近感を覚える」といった好意的な評価が寄せられています。

🤝 国際的なコラボレーション
崎陽軒の海外展開は台湾にとどまりません。2025年には大阪・関西万博において、まねき食品・荻野屋とのコラボレーション事業を実施。
老舗駅弁3社が共同で販売を行い、日本の駅弁を世界の「EKIBEN」にする一助となることを目指しています。

また、台湾企業Mitagriとのコラボレーションにより、「台湾プレミアム・マンゴー(愛文種)」や「王蜜台湾パイナップル」の販売も展開。
このような取り組みは、単なる商品販売を超えて、日台の食文化交流を促進する役割も果たしています。

📈 インバウンド需要への期待
野並直文会長は「地域の人に愛されてこそ横浜の観光にも寄与できる」と地元密着を強調しつつ、インバウンド(訪日外国人)を含む観光需要への期待を高めています。
こうした状況を踏まえ、増加する外国人観光客に対してのシウマイや弁当の販売も強化し、インバウンド需要にも対応していく必要があると考えています。

海外展開を見据えた人材採用にも動いており、香港出身のレオン・ユン・メンさんなど、海外人材3人が広報・マーケティング部と海外事業室を兼務する形で働いています。
香港での催事販売では、具材の「フカヒレ」「カニ」や「日本」を強調してアピールし、「日本の食材は魅力がありますから」と語っています。

🌟 未来への展望
崎陽軒の4代目社長・野並晃氏は「ローカルブランドこそがグローバルブランドになっていく」と考えており、真に優れたローカルブランドを目指す方針に変わりはないと話しています。

新たな取り組みを通じて、パートナーや地域と良好な関係を築き、同社並びに横浜により多くの人が興味を持ってもらえればと期待を寄せています。



崎陽軒シウマイ弁当は単なる食べ物を超えて、日本の食文化や技術、そして地域の魅力を世界に発信する文化大使としての役割を果たしています。

インバウンド市場の拡大とともに、その価値はますます高まっていくことでしょう。

株式会社インジェスター 李英門