🏨 深刻化するホテル業界の人材難

インバウンド需要の急速な回復に伴い、ホテル業界は深刻な人材不足に直面しています。
2025年時点でもホテル・旅館業界の従業員不足率は71.1%に達し、業界別で見ても最高水準の人手不足が続いています。
この状況は、当社でも多言語人材の需要があると予想していましたが、調査の結果、意外な発見がありました。
🌍 2025年のインバウンド市場は過去最高水準
日本政府観光局(JNTO)の最新データによると、2025年5月の訪日外国人旅行者数は前年比21.5%増の369万3300人となり、5月として過去最高を更新しました。
JTBの予測では、2025年の訪日客数は前年比108.9%の4020万人に達する見込みです。
この背景には円安効果や各国のスクールホリデーに合わせた需要増があり、韓国、中国、台湾を中心に21市場で5月の過去最高を記録しました。
🏪 外国人スタッフが増えているのはホテルだけじゃない
プライベートでホテルを利用する際、確かに外国人スタッフを見かけることが多くなりました。
しかし、外国人労働者の雇用実態を見ると、全体の雇用事業所数では「卸売業・小売業」が18.6%と最も多く、続いて「製造業」17.7%、「宿泊業・飲食サービス業」14.4%となっています。
🎯 ホテル業界が外国人材を採用しやすい理由
インバウンド業界の専門家から得た情報通り、ホテル業界は確かに外国人材の採用において優位性があります:
屋内勤務の魅力: ホテル業務は屋内での接客が中心で、販売業務ではないため外国人材にとって働きやすい環境です。
一方、小売業や飲食業は「圧倒的に不人気」で、給与水準の低さ、長時間労働、不定休といった課題があります。
大手企業の採用インフラ: 大手ホテルチェーンでは専門学校や大学との連携が充実しており、採用活動が組織的に行われています。
例えば、東京ホテル・観光&ホスピタリティ専門学校や専門学校日本ホテルスクールでは、星野リゾートなどの一流企業と教育連携を結び、人材育成から就職まで一貫したサポート体制を構築しています。
🔍 中小ホテルの課題と機会
ただし、中小のホテルでは事情が異なります。
大手のような採用インフラを持たないため、人材確保に苦労しているケースが多く見られます。
これは人材紹介事業にとってはむしろ機会といえるでしょう。
特定技能制度の活用: 宿泊業では「特定技能」の在留資格により、フロント、企画・広報、接客、レストランサービスなど幅広い業務に従事できます。
ただし、特定技能「宿泊」での在留者は2024年6月末時点で492人と全12分野で最少となっており、まだまだ活用の余地があります。
専門的な研修プログラム: 成田・ホスピタリティ・アカデミーのような外国人技能実習生向けの専門施設も登場し、ホテル業界特有のおもてなしの心や日本文化を学ぶプログラムが充実してきています。
💼 継続的な市場開拓へ
セールス活動において「需要がないとわかることも大きな成果」というのは、まさにその通りです。大手ホテルでは既存の採用ルートが確立されている一方で、中小ホテルや地方の宿泊施設では依然として多言語人材のニーズが存在します。
また、ホテル業界向けの人材紹介サービス『Hotelect(ホテレクト)』や『E&C ホテレスKANAERU』のような業界特化型のサービスも登場しており、市場の需要は確実に存在しています。
今後は大手ではなく、中小規模のホテルや地域密着型の宿泊施設に焦点を当てた営業戦略が効果的かもしれません。
また、特定技能制度の活用支援や、外国人材の日本文化研修といった付加価値サービスと組み合わせることで、差別化を図ることも可能でしょう。
引き続き、動いてみる価値は十分にあると考えます。
株式会社インジェスター 李英門