中学生のころ、ゲームセンターといえば「不良の溜まり場」というイメージがありました。
学生がタバコを吸い、
カツアゲや喧嘩もあって、
「ストリートファイター」や「サッカーゲーム」を対面で遊びながら、
勝敗をめぐって争いになることもありました。

そんなゲームセンターも、今はすっかり様変わり。
いま主役なのは、ほぼクレーンゲーム(UFOキャッチャー)ですね。
店内はとてもクリーンで、親子連れがほとんど。
親たちがひたすら両替機の前に並んでいる、
そんな光景が当たり前になりました。

テレビ番組などで、
有名人が見事にぬいぐるみをゲットするシーンを見ると、
「自分も取れるのではないか」
と思って、ついチャレンジしてしまいます。
クレーンゲームについて、少し調べてみました。
ある運営会社の解説によると、
・1回100〜200円(人気キャラクター景品では300〜500円)の料金設定
・成功率(取れる確率)は8〜15%程度に調整することが多い
・通常機の月売上は1台あたり10万〜15万円、人気IP機は20万〜30万円程度
・景品原価率は40〜60%、粗利益率はおおよそ30〜60%
・家賃や人件費を差し引いた営業利益率は10〜20%程度
といったレンジが、一つの目安のようです。
クレーンゲームは、最後にちゃんと「取れて」終われると気持ちが良い。
一方で、資金切れで終わると、何とも後味が悪い。
どこでやめるのか、その見極めが難しい。
プレイヤー心理をよく突いている、遊びであり、ビジネスだと思います。
私は自分から積極的にプレイするタイプではありませんが、
子どもが欲しがっているキャラクターの景品を見つけると、
本人がいなくても、つい挑戦してしまうことがあります。
この日は、
地方のスーパーマーケットの片隅に、
クレーンゲームを見つけてやってみました。
人が多い場所より、
少し閑散としている場所のほうが、
アームが強い傾向がある——ような気がして
(あくまで個人の考えです)、
試してみたのですが…。
肝心の「左に動かす」ボタンが故障していました。

係の方を呼ぶ。
やはり故障とのこと。
その台の景品以外には興味がなかったので、
諦めて返金をしていただきました。
「今日はやめておけ。どうせ取れないぞ。」
天からそう言われたような気がして、
そのまま店をあとにしました。
もしまた同じ店に来ることがあれば、
懲りずに、きっとまたやってしまうのでしょうね。
そう思わせてしまうクレーンゲームの
“心理設計”
は、本当に恐ろしい。
李 英門