インバウンド

EIMONの楽苦我記

李英門のビジネス活動の記録です。

#374 珈琲の口が変わった話

父は休みの日になると、
豆からコーヒーを挽いて、
サイフォンで淹れる人でした。

とても良い香りがしていました。

自宅にはHARIOの耐熱ガラスのビーカーがあって、
台所の流しでよく割れていました。

その度に父が「わ!」と大声を上げていたのを今でも覚えています。

割るのは決まって、
母が他の食器を重ねたときか、
子どもだった私たちが手を滑らしたときでした。

耐熱なのにガラスが薄くて割れやすいな、
と子供ながらに思っていました。

HARIOは1921年創業の日本のガラスメーカーで、
その耐熱ガラス技術は世界で唯一、
ホウケイ酸ガラスの自社生産を行うブランドとして知られています。
社名の由来は「玻璃王(ハリオウ)」
——玻璃とは古い日本語でガラスを意味し、
「ガラスの王」という意味を持ちます。


近年はコーヒー器具の品質が世界中のバリスタに支持され、
欧米やアジアからの観光客が「本場のHARIO製品を買いたい」
と合羽橋や専門店を訪れることも多くなりました。

サイフォン式コーヒーも、
日本独自のコーヒー文化として外国人旅行者の間で注目を集めています。

そのコーヒー、20代後半になるまで好んでは飲みませんでした。

今は毎日よく飲みます。

朝食のときは必ず。
会社に行っても、
外での打ち合わせでも飲みます。

杯数を数えたことはありませんが、
毎日10杯は飲んでいるかもしれません。

ところが最近、
甘いコーヒーが苦手になってきました。

飲むと疲れるというか、
胃が重い感じがします。

スーパーマーケットで買うボトルコーヒーも、いつの間にか無糖に変えました。

今はその無糖のコーヒーにも水やお湯を足して薄めて飲んでいます。

そちらのほうが飲みやすくて、
疲れにくい。

いわゆるアメリカンコーヒーですね。

「アメリカンコーヒー」という呼び名は日本独自のもので、
もともとは薄めに淹れたドリップコーヒーを指していたそうです。

近年、日本を訪れる外国人の間でも
「薄くて飲みやすい日本のアメリカンスタイル」
として一定の人気があり、
胃にやさしいコーヒーとして健康志向の旅行者にも受け入れられています。

ランチでも珈琲は欠かせない

苦手だったものが好きになって、
好きだったものが変わっていく。

コーヒーの口もずいぶん変わったなと思います。


李英門